No.01
「日本語の談話マーカー「だろう」と「じゃないか」の機能 -共通認識喚起の用法を中心に-」 - 蓮沼昭子

1.はじめに

日本語の疑問表現の下位類型として「確認要求の表現」(国語研1960)「疑似疑問」(仁田1987)などと呼ばれるものがある.これは,自らが下した判断やその内容について,話し手が聞き手に対して同意・共感や受理・了解を確認するといった機能を有するもののことで,文末に「ね,な,よれ」や「だろう,じゃないか」などを伴う一連の表現がその代表的なものである。
 このような確認の形式の使用は,対話型の談話において顕著に認められるも
のである。講演,識義,物語のように一方的に情報を伝達する独話型と異なり,話し手と聞き手の情報が相互に作用しあう形で展開する対話型の談話では,話題となっている事態やその要素について,話し手と聞き手との間に共通了解が成立しているか否かが絶えず問題となるからである(cf. 田窪1990)。

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English Summary
The Function of Japanese Discourse Markers daroo and janaika - HASUNUMA, Akiko
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