
No.07
「読解テストの難度に関する研究」 - 齊山弥生
「読解テストの難度に関する研究」 - 齊山弥生
1.はじめに
日本語教育において学習者の日本語力を測る能力テストの難易を安定させることは、テストの信頼性のために不可欠であるが、このことはテストの目的が学習者の日本語力の伸びを測定することである場合、とりわけ大きな意味を持ってくる。しかし、測定する能力が「読解能力」のように複数の下位能力の複合結果と考えられ、直接観察が不可能な能力であるとき、それを測定するテストの難易を客観的に規定するのはきわめて難しい。